JLPT(日本語能力試験)を受ける前に知っておくべきこと|レベル・合格率・申込方法

日本語能力試験(JLPT / Japanese Language Proficiency Test)は、日本語を母語としない人のために作られた世界最大の日本語試験です。
日本で働くための就職活動、大学・専門学校への進学、在留資格(ビザ)の申請など、多くの場面で必要とされる大切な資格です。

この記事では、JLPTとは何か、N1〜N5のレベルの違い、試験の難易度、受験料や日程、申し込み方法(日本国内・海外)、そして合格するメリットまで、外国人の方にも分かりやすく、詳しく説明します。
これからJLPTを受けたい方にとって「これだけ読めば大丈夫」という内容になっています。

JLPT(日本語能力試験)とは?

JLPT(Japanese Language Proficiency Test)は、国際交流基金と日本国際教育支援協会が実施している日本語の公式試験です。1970年代から行われており、現在は世界80以上の国と地域で実施されています。

 JLPTが測る能力

JLPTでは以下の2つの力を測ります。

・読解(Reading):日本語の文章を読んで理解する力
・聴解(Listening):日本語を聞いて理解する力

JLPTには作文や面接はありません。
そのため、日本語の「読む力」と「聞く力」がとても重要です。

国際的に信頼される資格

JLPTは世界中の学校・企業が認める資格です。
日本で働く場合、N2以上を求める企業がとても多く、「JLPT合格=日本語が使える人材」という評価を受けやすくなります。

日本語レベル(N1〜N5の違い)

JLPTには N1〜N5の5段階 のレベルがあります。
数字が小さいほど難しく、N1が最も高いレベルです。

● N1:最難関レベル(上級)

大学や仕事の専門的な場面で使う複雑な日本語を理解できるレベル。
高度な文章や抽象的なテーマの会話も理解できます。
日本の企業で総合職として働く場合に強く評価されます。

● N2:ビジネスレベル(上中級)

日常生活だけでなく、職場でのコミュニケーションが問題なくできるレベル。
ニュースの内容や仕事の説明も理解できます。
日本で働きたい外国人には最も重要なレベルです。

● N3:日常会話レベル(中級)

日常的な日本語の会話や文章を理解できるレベル。
仕事でも簡単なコミュニケーションなら対応できます。
特定技能の職種でもN3レベルが求められる場合もあります。

● N4:初級の終わり(基礎会話)

短い文章や簡単な会話を理解できるレベル。
日常生活での基本的なやり取りができるようになります。

● N5:初級(最もやさしいレベル)

基本的なあいさつや短い文章を理解できるレベル。
これから日本語を始める初心者向けです。

試験の難易度(合格率)

JLPTの合格率はレベルによって大きく変化します。
国内と海外でも認定率が異なります。
日本語レベル別の合格率は下記のと通りです。(※2025年7月データより)

合格率N1N2N3N4N5
国内24.9% 27.6%37.9%37.7%57.8%
国外30.1%39.2%38.1%36.2%50.5%
国内・国外28.0%33.9%38.0%36.8%50.8%

特に N1・N2は語彙(単語)・読解・聴解が高度で、十分な勉強が必要 です。
一方、N4・N5は学校やアプリでの学習と相性が良く、多くの学習者が合格しやすいレベルです。

JLPTの試験会場・金額・日程

【試験会場】
日本全国47都道府県で実施されています。
また、海外でもアジア・アメリカ・ヨーロッパ・オセアニアなど多くの国で受験できます。

【受験料】(2024年時点・日本国内)
N1〜N5共通:7,500円(税込)
海外では国によって料金が異なり、30〜80 USD が一般的です。

【試験日程】
JLPTは毎年 2回 実施されます。
第1回:7月(第1日曜日)
第2回:12月(第1日曜日)

※海外の一部地域では年1回のみの場合があります。

JLPTの申し込み方法

JLPTの申し込み方法は、日本国内と海外で違います。
ここではそれぞれの手続き方法を、初めて受験する人でも分かりやすく説明します。

JLPTの申し込み方法(日本国内の場合)

日本で受験する場合は、インターネットのみ で申し込みが可能です。
お申込み方法は下記の通りです。

1

MyJLPTの新規登録(初回のみ)

MyJLPTシステムを初めて利用する場合は、まずユーザー登録が必要です。

1.登録用のメールアドレスを入力し、送信された認証メール内のURLをクリックして認証を完了します。
2.指示に従い、氏名・生年月日・国籍・住所・電話番号などの個人情報を正確に入力しましょう。
3.MyJLPTにログインするためのIDとパスワードを設定します。
これらは今後も必要になるため、スクリーンショットするなど必ず控えて忘れないようにしましょう。

2

受験申込情報を入力

MyJLPTにログイン後、「受験申込み」画面へ進みます。

顔写真のアップロード
証明写真データをアップロードします。
背景色、サイズ、顔の向き、帽子・眼鏡の着用など、詳細な規定があるため、必ず事前に確認し、規定に沿った写真を用意する必要があります。規定外の写真は申込が受理されない可能性がありますので注意が必要です。

受験地の選択
希望する試験会場の大まかな地域(例:東京都 など)を選択します。
具体的な会場は選べず、後日送付される受験票で通知されます。

受験レベルの選択
N1~N5の中から受験したいレベルを選択します。

個人情報の確認と入力
住所、電話番号、学歴・職歴、受験動機などを確認し、不足があれば入力します。
特に氏名や生年月日などの個人情報は、パスポートなどの身分証明書と同じ表記になるよう注意しましょう。

3

支払い方法を選択

下記3つより支払いを選択することが可能です。
受験料は、7,500円(消費税込み)です。

  • クレジットカード払い
    最も簡単で、すぐに支払いが完了します。推奨される支払い方法です。
  • コンビニエンスストア払い
    申込完了後に発行される支払番号を控えて、指定のコンビニエンスストアで支払います。
  • ペイジー(Pay-easy)払い
    インターネットバンキングや対応ATMを利用して支払います。

支払いする際の注意点
申込完了画面やメールに表示される支払い期限を過ぎてしまうと、申込は無効になります。
必ず期限内に支払いを完了しましょう。

4

申込完了・受験票の確認

受験票の発送時期
試験日の約1ヶ月半前に、登録した住所へ郵送されます。

受験票の確認
受験票が届いたら、氏名、受験番号、試験会場、試験日時、受験レベルなどに間違いがないか、必ず確認しましょう。

もし記載内容に誤りがあった場合は、速やかに問い合わせましょう。

JLPTの申し込み方法(海外の場合)

JLPTは、国際交流基金と各国の提携機関が共同で運営しているため、海外での申込は現地の実施機関を通じて行います。基本的な流れは次の通りです。

STEP

情報収集

日本語能力試験公式サイトの「海外の実施都市・実施機関一覧」で、自国や地域の実施機関を確認します。
各機関のウェブサイトで、試験日程、申込期間、受験料、支払い方法、必要書類など最新情報をチェックしてください。
※国によってはオンライン申込だけでなく、郵送や窓口申込が必要な場合もあります。


STEP

氏名表記の確認

パスポートなどの身分証明書と同じ表記で氏名を入力・記入することが求められます。誤りがないよう注意してください。


STEP

受験料と支払い方法

受験料は国・地域によって異なり、現地通貨での支払いとなります。

支払い方法も各機関の指示に従ってください。


STEP

試験日程と実施回数

国・地域によっては年1回(7月または12月のみ)の実施となる場合があります。

事前に確認し、計画を立てましょう。


STEP

受験票・成績通知の送付

発行時期や送付方法は実施機関によって異なります。

住所変更があった場合は速やかに連絡してください。

JLPTを受けるメリット

JLPTは世界中で評価される資格で、合格することで多くのメリットがあります。

● 日本での就職に有利
特に N2以上 で評価が高まり、正社員採用にもつながりやすくなります。

● ビザ申請に使える
特定技能の要件や、永住申請での日本語能力証明として利用できます。

● 進学に必要
日本の大学・専門学校で、出願条件としてN1またはN2を求める学校が多いです。

● 履歴書のアピールになる
JLPTは国際的な資格のため、外国人採用に慣れていない企業でも信頼してもらいやすくなります。

● 合格は一生有効
合格後の有効期限はありません。

早めに取っておくことで、その後のキャリアに長く使えます。

よくある質問(FAQ)

JLPTはどのレベルからでも受験できますか?

はい。N1〜N5のどれでも自由に申し込めます。

合格は一生有効ですか?

はい。有効期限はありません。

JLPTだけでビザを取得できますか?

JLPTだけでは取得できませんが、特定技能などの条件として利用できます。

日本語初心者はどのレベルから受けるべき?

初心者は N5、少し話せる人は N4 や N3 から受験することをおすすめします。

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